哀しみの恋人達

 今回のビデオは前回の「ジェフ・ベック」の続きで「哀しみの恋人達」
(「Cause We’ve Ended as Lovers」)という曲です。

この曲は前回の「スキャッターブレイン」と同じく 『ブロウ・バイ・
ブロウ』(1975)というアルバムに収録されている曲です。

この曲はスティーヴィー・ワンダーの作曲です。とは言ってもスティー
ヴィがジェフのために書き下ろした曲ではないようで…

1972年、スティーヴィー・ワンダーはジェフ・ベックのために「迷信」を
作曲しますが、諸事情のため自らのシングルとしてリリースし、そして、
それが大ヒットしたためジェフ・ベックは「迷信」をオリジナルとしてや
ることができなくなりました。スティーヴィーはこの事のお詫びとして、
かつての妻であったシリータ・ライトのセカンド・アルバム『スティー
ヴィー・ワンダー・プレゼンツ・シリータ』(1974)に収録されたバラード
である「哀しみの恋人達」を提供することになりました。

アルバム『ブロウ・バイ・ブロウ』の「哀しみの恋人達」(「Cause
We’ve Ended as Lovers」)には、このような付記がされています。

(Dedicated to Roy Buchanan and thanks to Stevie – J.B.)
(ロイ・ブキャナンに捧ぐ、そしてありがとうスティーヴィ – ジェフ・ベック)
[ロイ・ブキャナンはアメリカのギタリストです]

ジェフ・ベックは米ギター・プレイヤー誌のインタビューにおいても
「ロイのヴァイブレーションと同じになるように弾いた」と答えています。

ところで、前回のビデオでベースを弾いていた女子、気になった方もい
らっしゃるのではないでしょうか?

名前を「タル・ウィルケンフェルド」(「Tal Wilkenfeld」)といいオー
ストラリア・シドニー出身の女性ベーシストです。この時、弱冠20歳位です。
チック・コリアやヴィニー・カリウタ(このビデオのドラムの方)のオース
トラリア・ツアーに参加し、2007年7月にはジェフ・ベックのバンドのレギュ
ラー・ベーシストに抜擢され、注目を集めました。

その「タル・ウィルケンフェルド」のベーステクニックが垣間見れるこの
ビデオ、興味のある方は視聴されてみてはいかがでしょうか。
(このビデオは2007年のものです。)